
アウトバウンド営業のなかでも、SNS(Social Networking Service/ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用した営業手法・ソーシャルセリングが注目を集めています。ここでは、ソーシャルセリングについて解説します。
ソーシャルセリング(social selling)とは、営業プロセスの中でFacebook,Twitter,Instagram,LinkedInなど、SNSを活用して見込み顧客との関係性を深めていくことである。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、リモートワーク導入や担当者が増えた結果、以前のように電話営業で決裁者や代表者を捕まえにくくなったことは事実だろう。また、企業のデジタル化が進み、営業方針によっては、WEBを活用した手法が優先されることもあるだろう。
だからと言って、テレアポがオワコンであるかは別問題。優秀な営業マンこそテレアポに勝機を見出すというアンケート結果もある。
では、実際のところ、テレアポ営業にどのような勝ち筋があるのか、どのようなシチュエーションで効果的なのかを解説していこう。
日本ではまだまだ聞きなじみの少ない「ソーシャルセリング」とは、SNSを活用した営業手法です。TwitterやInstagramのように広く一般ユーザーにも利用されているものもありますが、ソーシャルセリングではこうしたSNSのDMで即座にコンタクトを取るものではありません。まずは関係性の構築。見知らぬアカウントからのメッセージでは怪訝に思われてしまうだけなので、営業活動をする前にどのような発信をするアカウントで、営業したい人との関係性がどのようなものなのかを伝える必要があるため、コツコツと積み上げていく必要があります。
一方で、LinkedInのようにビジネス向けのSNSであれば、営業用コンタクトツールとしての利用が前提となっており、適したアプローチ・提案ができれば比較的ハードルは低いでしょう。
Facebookで知らない人から友達申請があった場合、承認するのに躊躇することもあると思います。ソーシャルセリングで色んなDMやコミュニケーションを見かけると、悪い印象を持つ方もいます。ソーシャルセリングを使う際に注意すべきポイントをご紹介します。
ソーシャルセリングではFacebookやTwitterを介して即座にダイレクトメッセージで営業活動するものではありません。ソーシャルセリングの目的は関係性を構築することです。
営業活動をする前に自分自身がどのような価値を提供できるのかSNSへの投稿を通じて相手側に理解してもらいます。
これまで活用していたSNSを流用する場合、学生のころからの友人や知人とのみ繋がっている場合ソーシャルセリングは成立しません。業界の人と繋がりを増やすために様々なアプローチをする必要があり、そこに時間を費やすべきです。ターゲットとなる人たちに向けて興味を示してもらえるような投稿も効果的です。
日本ではSNSのプロフィールが無いユーザーも多く存在しています。プロフィールを履歴書のように作成できるSNSや自身でこれまでの経歴や資格を紹介しているユーザーもいます。ソーシャルセリングでは、自分にどんな経歴があるかということよりも、課題解決へと導いてくれる人やノウハウを持っている人をユーザーは探しています。そのため、得意分野や専門分野をひと目で理解できるような内容に作り上げる必要があります。
インターネットやSNSの普及に伴い、ビジネスシーンでも利用されるようになったSNS。コロナの影響もあり、オフィスに出社していない人も多いため、こうしたSNSで直接コンタクトを取れるアウトバウンド営業が注目を集めています。海外では主流となっている手法ではあるものの、日本でも積極的に取り組む各企業が増えてきています。
これまでのテレアポやメールを活用した営業とともに、SNSを活用したソーシャルセリングを併用することで、電話やメールではコンタクトを取れなかった企業の代表や決裁者にアプローチすることができるため、従来の営業方法で悩んでいる企業にとっては試してみる価値のある新しい営業手法です。